ウボンゴとは
ウボンゴは、2003年にドイツで発売されたパズル系ボードゲームです。日本では2015年から発売開始され、人気を博しています。
スワヒリ語で「脳」という意味の言葉なのですが、独特の響きでインパクトがありますね。名前の通り、脳のトレーニングに効果があると言われており、海外では小・中学校の教材として使われることもあるそうです。
テトリスのようなカラフルでさまざまな形のパズルタイルを使い、制限時間内にパズルを完成させるというシンプルなルールです。
ボードゲームを扱っているお店でこの赤い箱をよく見かけますが、実際に購入するとなると「子どもが興味を持ってくれるのか?」「難しすぎる、または簡単すぎるのでは?」と、悩む方も多いと思います。
小学生の子どもと何度も遊んだ筆者が、シリーズの中でも一番遊ばれている「ウボンゴ スタンダード版」についてシンプルで奥深いルールや魅力を解説します。購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
ウボンゴの対象年齢
ウボンゴを日本で販売している株式会社GPでは、対象年齢を8歳からとしています。パズルタイルやパズルボードは紙でできており、それなりの大きさがありますが、宝石コマが小さくキラキラしているため、すぐにものを口に入れてしまう年頃のお子さまがいる場合は不向きです。
また、ゲームの終わりに点数計算をするので、自分で点数計算をするのであれば8歳くらいからが良いと思いますが、お子さまがパズル自体に興味を持っている場合は点数計算を補助してあげればチャレンジ可能だと思います。
ウボンゴで遊ぶメリット
- 考える力を鍛える(脳トレ)
ウボンゴは決まったパズルタイルをどのように組み合わせるかを考え、スピードを競うゲームです。パターンは初級上級合わせて432問。パターンを覚えるのは簡単ではなく、毎回脳をフル回転させて当てはまるパターンを考えることになります。 - 集中力が養われる
ウボンゴには時間制限があり、いくらパズルを完成させることができても時間制限内でないと点数が入りません。素早く正確にパズルを完成させるために、集中力が養われます。
ウボンゴの遊び方
ウボンゴはプレイ人数1~4人、年齢は8歳以上が対象になっていますが、子どもと大人、初心者と経験者が一緒に遊ぶ場合はハンデをつけて遊ぶことが可能です。ここでは2~4人でプレイする方法を説明します。
内容物
「ウボンゴ スタンダード版」に入っているセットの内容を説明します。
- パズルボード(36枚)
パズルタイルをはめるためのボードで、表裏があります。全部で12種類のパターンがあります。 - パズルタイル(12枚×4人分)
パズルボードに配置するタイルで、色と形の異なる12種類があります。 - ダイス
数字ではなく、パズルボードに描いてある絵と同じものが描いてあります。 - 砂時計
制限時間を測るための砂時計です。 - 宝石コマ(58個)
点数計算に使う宝石です。色ごとに点数が違います。宝石コマを入れるための黒い袋もついています。 - ラウンドトラックボード
ゲームの進行に使うボードです。ウボンゴは全部で9回対戦を行い勝敗が決まります。
ゲーム前の準備
- ラウンドトラックボードに宝石コマを配置
ラウンドトラックボードの青い穴に青い宝石コマ、茶色の穴に茶色い宝石コマをセットします。 - パズルタイルの配布
プレイヤーにパズルタイル12枚を配布します。タイルが12種類あることを確認しましょう。
基本ルール
- パズルボードを配布する
- プレイヤーにパズルボードを配布します。パズルボードは表裏があり、表は「簡単(タイル3枚)」裏は「難しい(タイル4枚)」となっています。最初にどちらを使うか決めておきましょう。初めてプレイする場合は「簡単」がお勧めです。
- ダイスを振る
- プレイヤーの中で「一番若い人」がダイスを振ります。ここで出た目に対応するパズルタイルを使用することになります。下の写真では、鹿の絵が出ているので、パズルボードも鹿の絵に対応するパズルタイルを使用しています。
- 砂時計をひっくり返す
- プレイヤーは、砂時計の砂がすべて落ちるまでに、パズルを完成させることを目指します。(2)と(3)は同時に行います。ルールブックでは同じ人が行うことになっていますが、進行状況を見て他の担当を決めてもいいと思います。
- 完成したら「ウボンゴ!」と宣言
- パズルが完成したプレイヤーは「ウボンゴ!」と宣言し、砂時計の砂が全部落ちるまで待って順位を決めます。
- 最初に完成したプレイヤーはラウンドトラックボードの「1」に配置された青い宝石コマを1つもらいます。
- 2番目に完成したプレイヤーはラウンドトラックボードの「1」に配置された茶色い宝石コマを1つもらいます。
- 制限時間内に完成した人全員が、袋に入った宝石コマを1つずつ取ります。
- 誰もパズルを完成できなかった場合は、ラウンドトラックボードの「1」に配置された青、茶色の宝石コマを袋に戻します。
- パズルボードを回収し、まとめておきます。
- (1)~(4)を繰り返す
- 9ラウンドが終了するまで、(1)~(4)を繰り返します。宝石コマは、対応するラウンド数に配置されたものを使用します。
- 点数計算をする
- 9ラウンド終了したら、手持ちの宝石コマの得点を計算します。
- 宝石コマの色で計算し、一番得点が高かった人が勝ちとなります。
- 赤色:4点
- 青色:3点
- 緑色:2点
- 茶色:1点
写真の場合は赤色3個、青色4個、緑色1個、茶色5個で30点です。
袋に入った宝石コマを受け取ることで運の要素が強くなります。
筆者はこのプレイでは、パズルの完成順位は3位が多く、ラウンドトラックボードの宝石コマはあまり受け取れませんでしたが、総合得点は2位になりました。
上級ルール
ゲームに慣れてきて、純粋な実力勝負がしたい!という場合は、ラウンド毎に
「1位:赤色、2位:青色、3位:緑色、4位:茶色」
の宝石コマを配布すると、運要素がなくなり完全スピード勝負になります。
また、1人で時間制限を設けてひたすらパズルを解くという遊び方もできます。
ウボンゴの魅力
- 熟練度によってハンデをつけることができる
大人はタイル4枚、子どもはタイル3枚で遊びましたが、我が家では8歳の子どもにちょうどよいハンデでした。 - パズルに慣れていても、問題によって解けないことがある
いつもはすらすら解いている大人でも、制限時間内にまったく解けない不得意な問題に当たることがあり、勝敗が変動しました。大人が必ず勝つとは限らないということが、子どものゲームに対するやる気につながりました。 - 楽しく遊びながら子どもの考える力や集中力を育むことができる
パズルが解けても解けなくても、一生懸命考え集中していました。 - 一緒に遊ぶことでコミュニケーションが取れる
子どもが制限時間内に解けなかった時、一緒に考えたり悩んだりすることでコミュニケーションが多く生まれました。
ウボンゴは決められたパズルを決められた時間で解く、シンプルなゲームです。
子どもや初心者へのハンデもつけやすく、スピードが速い人が1位になるとは限らないという運要素もあるため、誰でも楽しむことができます。
また、パズルのバリエーションが432問もあるので、前にプレイした問題が出てくることが少なく、何度も繰り返し遊ぶことができるのも魅力です。
ここ1~2年、家にいる時間が増えた方も多いと思います。
子どもだけでなく大人の脳トレにもなり、コミュニケーションも取ることができる「ウボンゴ」で遊んでみませんか?