マンカラ・カラハとは?
マンカラ・カラハとは、紀元前からアフリカや中近東、東南アジア等で遊ばれている、伝統的なボードゲームの一種で世界最古のボードゲームと言われています。石を交互に動かして勝敗を決める単純なゲームですが、地域や時代ごとにルールが発展し、今では世界中で1000種類以上の遊び方があるのだとか。
マンカラ・カラハは奥が深い遊びで、先の手を読むために深く考えたり、相手の作戦を予測して邪魔をしたりと、非常に頭を使うゲーム。最近では脳の活性化に良いとされ、こどもから大人まで、世界中で幅広く楽しまれています。
今回は、実際に知育として息子が4歳の頃から愛用している筆者が、マンカラ・カラハの魅力について解説!マンカラ・カラハを幼児期から使用するメリットを知り、ぜひ試してみてくださいね。
マンカラの対象年齢
マンカラ・カラハの対象年齢は商品ごとに異なり、早いもので4歳以上、遅いもので8歳以上となっています。石と呼ばれるガラス玉の誤飲に気を付ければ、ゲームの内容は早い子で4歳ぐらいから理解可能。頭脳ゲームが好きではない子でも、低学年頃になれば、ルールの理解に苦労することなく楽しめるようになりますよ。子どもの性格や特性に合わせて、はじめることが大切です。
ボードのナチュラルな木の質感や匂い、ガラス玉の煌めきやぶつかり合う音は、子どもの五感を刺激します。筆者の息子は物の数をかぞえることが好きだったので、はじめのうちは石を規則正しく並べて置いたり、それを数えたりして楽しんでいました。丸い穴が並んだボードも子どもの想像力をかきたてるようで、石を食べ物に見立てて、ごっこ遊びをする子もいます。
マンカラ・カラハで遊ぶことで身につく力
- 先を予測する力、思考力
マンカラ・カラハは、トランプのように運で勝つことは絶対にできないゲーム。どのポケットを選べば、連続して石を置けるかを常に頭の中でシミュレーションすることが必要!簡単に判断せず、先を見通してベストな手を決める行為を繰り返すことで、思考力を育てることができます。 - 戦略的思考、判断力
マンカラ・カラハは自分の石を早く減らすことだけを考えていると負けてしまいます。後半はポケットに石をためて、相手にとって嫌なタイミングを見計らって、石を送ることが重要。自分の陣地のことだけでなく、相手の動きも予想しながらプレイすることで、戦略的な思考や状況に応じた判断力が育まれます。 - 手先の器用さ、集中力
マンカラ・カラハで使用する石の数は、1ゲームあたり48個。ゲームを進める中で、1つのポケットに10個以上の石が入ることもよくあります。幼児の小さな手では、たくさんの石を片手で持ち、ひとつひとつポケットに移動させる作業は、とても大変なこと。マンカラ・カラハで遊ぶと、自然と指先の動かし方が鍛えられ、集中力も同時に養うことができます。
マンカラ・カラハの遊び方
マンカラ・カラハの遊び方は世界で1000種類以上あると言われています。今回は最もポピュラーな「マンカラ・ベーシック」のルールを解説!
【勝敗の決め方】自分の陣地の石を、先に全て無くしたほうが勝ち。
【準備】
各ポケットに4個ずつ石を入れ、じゃんけんで先攻・後攻を決めます。
① 自分の陣地からポケットを1つ選び、そこに入っている石を全部持ちます。
② 石を右隣りのポケットから反時計回りに、1つずつ置いていきます。
マンカラ・カラハではこの作業を“種蒔き”と言います。
③ 最後の1つがゴールで置き終わった場合は、連続して種蒔きをすることができます。ポケットで置き終わった場合は、相手に順番を交代します。
④ 交互に①~③を繰り返し、先に自分の陣地の石を無くしたほうが勝ちとなります。
以上が「マンカラ・ベーシック」のルール。他にもメジャーな遊び方として、自分のゴールに石を多く入れたほうが勝ちの「イージー」、自分のゴールとポケットに残った石の両方を得点として数える「カラハ」や「スンカ」などがあります。
マンカラ・カラハを幼児期からはじめるコツ
マンカラ・カラハは大人には簡単なルールですが、子どもによっては難しく感じ、楽しさが分かる前に嫌になってしまう可能性も。幼児期からはじめる際には、次のやり方がおすすめ!
◇石とポケットを減らして、「かんたんマンカラ・ベーシック」
はじめに各ポケットに入れる石の数を3個にします。使用するポケットも、×のところを無くし、8ポケットに減らしましょう。こうすることで石の数が半分の24個になり、1ゲームあたりの所要時間が短くなります。先を予測することや駆け引きも簡略化されるので、幼児でも自分の力で考え、最後まで集中してプレイできますよ。
マンカラ・カラハの魅力
- ・幼児の五感を刺激し、知育に効果的。
- ・先を予測する力、思考力を育むことができる。
- ・奥が深いゲームで遊び方も豊富、家族みんなで楽しめる。
マンカラ・カラハは、小学生から大人向けのイメージですが、幼児期からも十分遊べる玩具です。親子でいっしょに遊ぶことで、子どもの考える力や戦略的思考がどんどん養われていくことを、実感することができますよ。筆者も最近では、5歳の息子と手加減せずに勝負しても、負けてしまうことが多いほどです。
知育のためと子どもに無理強いはせず、ママとパパが夢中になって対戦するところを見せてあげることも効果大。子どもが興味をもったら、チームを組んで対戦したり、手加減して教えたりしながら、家族みんなで楽しむことがマンカラ・カラハで遊ぶ秘訣です。
また、マンカラ・カラハはインテリアに馴染むデザインなことも人気のポイント。リビングのすぐ取り出せる場所に置き、親子のコミュニケーションのツールの1つとして、家族みんなで是非楽しんでみてくださいね。